王冠をかぶろうとする者、その重さに耐えろ〜相続者たち〜
第17話

会長「今日を忘れるな。おまえが振りかざす剣の対価で、今日お前は、あの子を失った」

ウンサンが住むはずだった部屋で泣き崩れるタン。

その後街をさまよう。

ウンサンに電話をかけてもつながらない。

ウンサンの最後の笑顔・・・。

家に帰り父と会うタン。

タン「ウンサンがいません。どんなに探してもいません。どのようにされたのですか?なにをされたのですか?ウンサンをどこに送ったのですか?」

会長「これはひたすら全てお前のせいだ。そもそもその子がお前を見つめることもできなくすべきだったんだ、お前が」

タン「ぼくが見つめてたんです。ぼくが揺れてたんです。勇気を出せとぼくがせがんだんです。ぼくを送ってください。ぼくを飛行機に乗せてください。どうして?ボクは兄さんの保険だから送れないのですか?一体父さんがどんな権利で一人の人生を撲殺するのですかって・・・」

会長「水準に合う人生を生きろと助言しただけだ。学校は自退処理されるだろう」

タン「しないでください」

会長「おまえこそあの子を探すことはするな。おまえがあの子を探した瞬間本当にあの子の人生が撲殺されるぞ。おまえの部屋へ行け!」


チャニョン「父さん、キムタンは狂ったようにウンサンを探してウンサンの電話は欠番なんだ。何がどうなってるのかもしかして知ってることはない?」

ユン室長「ウンサンは明日から学校に来ないぞ。ウンサンは発った。父さんが手伝って」

チャニョン「発った?どこに?ソウル?どうして?どこに?」

ユン室長「どこに行ったかは知らない。聞くなというから聞かなかった。オレが手伝ったのは目的地で定着できるようにとやった程度だ。待ってと言われれば待ってあげて」

チャニョン「そんなのがどこにあるんだよ!どうしてウンサンがオレに一言もなく行くんだ?もしかしてキムタンのせいか?もしかして、外国に行ったんじゃないよね?」

ユン室長「ウンサンの話はオレがすることはできないし後にウンサンに直接聞け。まあ定着したら連絡すると言ったし、何かあれば連絡するとも言ったし待ってみよう」

チャニョン「ハァ〜、どうなってんだ一体!」

次の日、学校で。

ウンサンが欠席だとクラスで話題になっている。

ミョンス「チャウンサンがどうして欠席なんだ?チャニョンは知ってるんじゃないか?」

ボナ「どこか悪いんじゃないの?トークしても返信もなくて」(※トークはLINEのようなもの)

ミョンス「電話しろとそれが早いだろ」

ボナ「電話したら友達みたいじゃない!」

続けて、

ボナ「私が知らないところでいじめられたんじゃないの?また?」

ラヘルを睨む。

ラヘルが教室を出ようとすると、タンがチャニョンのところへやってくる。

タン「その間に連絡が来たってことはなかったか?連絡来たかこなかったか?」

チャニョン「オレが言っただろ。オレを通してウンサンを探すなって。おれはウンサンがこうなのはどうやらおまえのせいだと思ってるんだ。おまえの考えは違うか?」

ヨンドもやって来る。

ヨンド「おい、ユンチャニョン」

チャニョンは立ち上がり、

チャニョン「おまえもオレに用事を頼むな」

ボナを連れて教室を出て行くチャニョン。

ヨンド「おまえらオレがタンと話があるんだ。みんなちょっと出てくれないか?久しぶりだから協力しようぜ」

ミョンス「おれはドアの前にいるぞ。もうお前たち二人だけを置いとかないぞおれは。また争ってみろ!!」

ヨンド「チャウンサンが消えた。結局そうさせたんだおまえが。生きてはいるんだろうな?」

タン「お前と神経戦をする気分でもないし時間もない。オレはオレの方式で探すから、おまえはお前の方式で探せよ」

言い教室を出て行こうとするタン。

ヨンド「どこに送ったのかわからないのか?韓国なのか外国なのか?」

タン「探さなければな、それがどこでも探しだすってオレは」

ジスクに会いに行くタン。

ジスク「父さんが自退処理しろって」

タン「いいえ、絶対に自退処理しないでください。ウンサンは戻ってくるはずです」

ジスク「お願いしてるの?」

タン「取引してるんです。ギブ&テイク。お母さんも私が必要な瞬間があるはずでしょう」

放送室で。

ヨンドは放送室でウンサンについて物色している。

ヒョシン「誰の許可を得てこうしてるんだ?」

ヨンド「捜査中なんです。そう言わずにチャウンサンが残していったものはありませんか?」

ヒョシン「どういうことだ?どんな捜査?」

そこにタンもやってくる。

タン「兄貴、お願いをひとつ聞いてくれ」

ヒョシン「今日は何かの日なのか?」

ヨンドがタンの持っていた紙を取る。

ヨンド「今日チャウンサンが学校に来なかったんだ。明日も来ないようで」

手にはウンサンのパスポートのコピーを持っている。

ヒョシン「何かあったのか?」

タン「出国記録があるかちょっと調べてみて。なるべく早く。電話して!」

と言い去るタン。

ヒョシン「お前は行けと押しのけるまでいるつもりなのか?」

ヨンド「なんて差別をこうも遠慮なくするんだ、傷つくように・・・」

言い去るヨンド。

父母会にて。

ヒョシンの母が切り盛りしている。

ボナの母がエストの再婚を祝う。

記者会見をするというエスト。

記者会見は大丈夫なのかと言い始めるミョンスの母。

ホテルゼウスは検察の調査が入る兆しがあるというのだ。

エストはヒョシンの母のほうを見る。

自分は聞いていることはないというヒョシンの母。

そんなはずはないというエスト。

このような情報を共有してこその父母会ではないのかという。

そして自分の子の2年間の父母会への貢献度をちらつかせる。

ヒョシンの母はトイレにいくと言い出す。

エストもまた、トイレに行く。

そこで情報を聞こうというのだ。

ユン副社長。

ユン室長はユン副社長となる。

ウォンが机の上に置くガラスプレートを持ってくる。

ウォン「私が差し上げる小さなプレゼントです」

ユン副社長「社長とはカップル名札ですね」

ウォン「もう私の後ろに並ばれたのですよ。参考までに私は二股は容認できません」

ユン副社長「二股を勧められたのは一昨日のようですが?」

ウォン「株主総会の上程されたのを見られたじゃないですか?数多くの二股たちに当てられ たでしょう。そのまま私の側をしてください。今後もうまくやりましょう、副社長」

ユン副社長「わたしもよろしくお願いします、社長」

そして二人は固い握手をする。

業務上の秘密。

タン「去る三日分のCCTVの映像入れてください」

警備担当「保安室閲覧は会長様に報告が入ります」

タン「(したければ)してください、報告」

その動画を見ている時にヒョシンから電話が入る。

タン「どうなった?」

ヒョシン「出国記録はないぞ。パスポート紛失記録にもなってなかったんだが」

タン「ハァ〜、よかった。国内にいるんだな・・・お父様が手伝ってくれたのか?」

ヒョシン「業務上の秘密だ。もし追い出されたらおまえが責任を取れよ」

タン「ありがとう、イ・ヒョシン」

共同戦線。

タン「おれだけどチャウンサン、韓国にいる」

ヨンドに連絡するタン。

ヨンド「俺が言わなくても全体公開よく出来たな、キムタン」

タン「一人よりも二人の方が良いからな。早く探さないと。すぐ期末試験なのに」

ヨンド「お前に対してのオレの貸しはいつ返すんだ?まさか忘れたんじゃないよな?オレがボディーガードを8人も連れてヘルメットまで使ってお前のせいで・・・」

その時タンは電話を耳から離し動画に見入る。

ウンサンが引っ越し寸前にCCTVに手を振っていたのだ。

ヨンドの策略。

ヨンド「もしもし?なんだちきしょう!」

スマホを投げるヨンド。

ヨンド「(独り言)国内にいるってことだな」

そう言いホテルゼウスホームページの通信欄にウンサンとして書き込みを始める。

『管理者は見なさい。ホテルゼウス相続者チェヨンドについて暴露しようとしています。チェヨンドは完ぺきな容貌と終わりもない魅力を動員して私に足をかけたし、ジャージャー麺を食べようと脅迫したし、捕まえてくれるふりをしてプールに落としたけれどわたしをとても好きでした。 わたしはチェヨンドがとてもかっこいいから我慢しようとしましたがわたしの純情だけは払い戻して欲しいです。けれどすでに決済した私の心・・・承認取消したところで無駄でしょうか?』

そして『承認取消』と言って自分で盛り上がる。

その後、顧問弁護士に電話を入れるヨンド。

ヨンド「チェ弁護士?俺がこの罪深い顔でやってしまいました」

と。

トッポッキ屋に座るヨンド。

ヨンド「(独り言)オレはもうすぐ召喚だ」

とつぶやく。

ミョンス「何を壁を見て騒いでんだアホ」

ミョンスがやってくる。

ヨンド「どうして遅れるんだ」

ミョンス「おい、オレがチャウンサンについて生徒たちに聞いたんだが無断欠席じゃなく、フィッ!て消えたって。ロッカーがさーっとむき出しになってあいつが実は社会配慮者ではなくてあいつの父親が・・・」

小声で話すミョンス。

ヨンド「あいつの父親は亡くなった」

ミョンス「あいつの母親が・・・」

ヨンド「いいから食え!」

メモリーカード。

ミョンス「あら、わたしの下の兄さんじゃない!?・・・何してる?』

タンの家の前で車中からタンに声をかけるミョンス。

タン「ちょうどよく来た。おまえもしかして二日前この車どこに置いていた?」

ミョンス「いつもオレの家の前にあるぞ。どうして?」

タン「これです」

メモリーカードを渡すタンの車の運転手。

タン「この車のブラックボックスのメモリーカードをくれ。チャウンサンをちょっと探すんだ」

ミョンス「チャウンサンがウチの家の車のブラックボックスの中にいるのか?」

タン「いるかもしれない、はやく」

ミョンス「メモリーカードをちょっと取り出してください」

運転手に言うミョンス。

『CLUB H 金曜日12/6 あなたはパーティーをするために生まれた人!!』

とのメッセージがTALKを通して入ってくる。(有名な歌をもじった文言)

ミョンス「あいつらはおれがなぜ生まれたのかどうしてこうも良く知ってるんだ?オレは招待を受けたんだ。クラブに行くか?」

タン「メモリーカードを・・・」

ミョンスに届いたトークで何かをひらめくタン。

言ったかと思うと後で電話するといいカードを受け取らずに車で出るタン。

ミョンス「どこに行くんだよ!」

ウンサンの電話。

タンはスマホ取扱店に行き『この番号に新規加入は可能ですか?最近解約された番号なんですが』と問う。

ウンサンが使っていた番号だ。

社員は使用中だという。

タン「使用中ですって?」

その場で使用者に電話をかけるタン。

タン「・・・もしもし、この番号昨日から使ってますよね?この番号がどうしても必要なんです。その番号わたしが買います。いくらでも関係ありません。冗談っぽいって?この番号買うって、いくらでもふっかけろって!」

ウンサンの電話にTALK経由でメッセージが入る。

ヨンド『どこにいるチャウンサン、会いたい。ない番号だけど騒いでみる』

とある。

タンはそのままヨンドに電話をする。

ウンサンからの電話だと思いすぐに出るヨンド。

ヨンド「チャウンサン?」

タン「ぶっ殺すぞ」

ヨンド「おまえチャウンサンがいなくてもチャウンサンの電話に出るんだな」

タン「この番号はオレが接収したからおまえは他の方法を探せ」

ヨンド「おりこうだけど何か正解だったことはあるのか?」

タン「お前がしろよ正解。お前何かわかったことはないのか?」

ヨンド「オレは罠を仕掛けて待ってる最中なんだよ。ない番号に告白しながら。けれどおまえにオレの感性板に冷水をかけられておれは今すごく残念なんだ。切るぞ!」

ヨンド「わたしですチェ弁護士、まだ被害者連絡ダメですか?」

弁護士「はいまだです。チャウンサンの名前で加入しているスマホもないし保護者パクフィナムさんも同様で、まだ転入届もダメな状態で所在の把握が難しいです」

ヨンド「把握でき次第連絡をください」

ウンサンの居場所。

タンは動画を見ながら手がかりを探すが何もわからない。

その時ウンサンのスマホに着信がある。

韓国流通のチョウンカードを利用してウンサンが24,030ウォンを一括払いしたのだ。

それを手がかりにあちこちに電話をかけるタン。

時間さえも忘れて遅い時間にもかけてしまう。

そしてついに利用先を見つける。

電話先のおじさんは女子高生で髪が長く可愛いという。

タン「すぐに行きます。どこですか?そこは?」

一方。

会長「どこだ?その子がどこにいる?」

出国場に入るところまでは見届けたがその後ユン室長が連れ出したようだという側近。

自分の以前のことも管理できない奴が人の家のことにと怒るキム会長。

浜辺を歩くウンサンと母。

ウンサンは本屋で働いていた。

本屋のおばさんはウンサンが来てから売上が上がった、福の子が来たと喜んでいる。

またどうして学校に通わないのかと問う。

やめてから日がたってないし検定試験を受けないととウンサン。

それならソウルで学校に通ってたの?どこの学校に通っていたの?と問うおばさん。

ウンサンはただの男女共学だと答える。

母は職を探すがその食堂では雇ってもらえない。

話せないというのがもどかしいからだと言われる。

『元気を出して奥様』と母を勇気づけるウンサン。

ふたりともスマホがない状態なので用意しなければというウンサン。

先に母を帰し一人になり涙するウンサン。

一方タンはウンサンのことを思い出しながらウンサンの住む街へ向かう。

I love California。

店の店主にウンサンの写真を見せて確証を得るタン。

そして街の中を走り回りウンサンを探す。

ウンサンは思い出の詰まった服を外に干し始める。

それぞれの服を着ていたときのタンとの思い出を思い浮かべる。

制服を干し、最後にカリフォルニアでタンに買ってもらった『I love California』のTシャツを干す。

そのTシャツが目に止まりついにウンサンを見つけるタン。

けれど声をかけない。

浜辺でもずっとウンサンを遠巻きに眺めている。

警察署での再会。

カンナム警察署からウンサンに電話が入る。

ウンサン「どんなことでしょうか?」

一方。

ヨンド「連絡が行ったって?それなら新しいスマホにしたんですね・・・。それならこうしましょう。わたしが被害者のいる地域まで赴いて会いましょう。この事件の被害者の管轄警察署に移管して下さい。いいえ、わたしが行きますから。わたしの目的はたった一つ。チャ・ウンサンがどこにいるのかを知ることなんです。チェ弁護士」

当該警察署に行くヨンド。

ウンサンが来ないのでイラつく。

ヨンド「おじさん、チャウンサンはどうしてこないんですか?もしかして逃げたんじゃないですか?わたしがこう(なる)だろうとその子の家に会いに行こうと!!」

その時ウンサンが警察署に現れる。

ウンサン「本物のチェヨンドね。ちょっとチェヨンド、あなたほんとに・・・」

ヨンドはウンサンの方につかつかと歩いて行き、思いきりウンサンを抱きしめる。

ヨンド「ありがとう。無事でいてくれて。現れてくれて。本当にありがとう」

浜辺でのウンサンとヨンド。

海辺を歩く二人。

ヨンド「どうして怒らないんだ?そんな顔するなって。『結構』ちょっと言って。遠くから来たお客が嬉しくないのか?うれしい人が他にいるようだけどそいつの話は死んでもしないから期待するな。行ったり来たりしたぞ、もう」

ウンサン「寒いわ、もう行こう」

ヨンド「服を脱いでやるよ。もっといて(から)行けよ」

ウンサン「あなた、屋根のないところは寒くて嫌だって。早く行って」

ヨンド「屋根がなくても床さえあればいい。おまえが無事なのを確認したし、キムタンとは別れたし、お前がお前の家を教えたくなくてぐるぐる回ってるのに・・・完全に嬉しいぞ、オレ」

ウンサン「わたしはあなたを見るやいなやすごく怖かった。あなたもわたしを探すのがこんなに簡単なのに、すでにどんなに多くの人がわたしを見たか怖かった」

ヨンド「お前を見に来た人の中で、オレがもっとも怖くない人だ」

ウンサン「そういうことのようね」

ヨンド「それでおまえここにずっといるつもりか?ソウルには来ないのか?」

ウンサン「キム・タンに忘れられたら?」

ヨンド「今すぐ来ることができるな、ソウル。おろかにもおまえの名前でスマホを作るなんて・・・逃げたこともないくせに。何をどうすべきかわかるだろう?オレと逃げるか?教えてやるぜ?」

ウンサン「ヨンド」

ヨンド「は〜、すごく苦しいな。そう呼ばれるたびに」

ウンサン「お願いがあるんだけどもう、ここ・・・」

ヨンド「来るななんてことは言うな。父さんに殴られて死ぬ覚悟で事件を起こしてここまで来たんだ・・・また来るよ」

言い去るヨンド。

ヨンド父「チャウンサンは誰だ?ホームページが騒がしくなってるようだが」

ヨンド「わたしが好きな女の子です。ホームページはあの子がしたんじゃなくて自作自演です」

ヨンド父「なに?」

ヨンド「一日の間にその子が蒸発したんですがそれで探す方法がなくて」

ヨンド父「おまえはこのホテルの顔になるやつだ。けれど、たかだか女の子一人見つけようとない傷を作って世界中に広めたということか?」

ヨンド「探せなければ狂いそうだったからそうしたんです。覚悟はしました。けれどもうその子に会え、会うなと関与しないでください。わたしの人生の他のことには関与してもいいですが女性問題にはそんな資格はありません」

ヨンド父「それもそうだな」

ヨンド「本心ですか?」

ヨンド父「おまえは真っ向勝負ではわたしには勝てない。そんな時は勝負よりも取引が懸命だと気づいた褒美とでもしよう。イ代表と夕食を取るぞ、ついて来い」

トンウクとエストの破談。

ヨンド父「ついに、JGコンベンション済州に、ホテルゼウスが入城する。新しい家族を迎え家の慶事が重なるのだな。嬉しい気持ちで乾杯しよう」

その時、トンウクの電話が鳴る。

キム検事が税務調査について報告してきたのだ。

怒るトンウク。

明日にでも場を設けて解決するという。

ヨンド父「重要な事を言おうとしたのに場の雰囲気が壊れた。乾杯してから言おうとしたのだが結婚を繰り上げよう。状況は理解できるよな」

結婚しないと言い出すエスト。

シャンパンを早く開けすぎたのと同じだと。

さっきの電話はその予告編だ。

詳細は子供のいない別の席でと言い、ラヘルを連れて帰るエスト。

ヨンド父「そんな表情はするな。捜査調査が入っても儀礼的なものだ」

エストの様子を見てただごとではないと思うヨンド。

ホテルゼウスは傷ひとつ付けずおまえに譲るとトンウク。

心配なのはそんなことじゃないというヨンド。

ラヘル「もしかしてヨンドの父は捕まるの?ホテルゼウスは滅びるの?それで結婚を破棄するの?」

エスト「滅びないわ。どんな財閥が滅びるの?政権は有限でも財閥は無限なのを知らないの?ただし泥沼の道に一緒にいくことはないということよ。だから破棄するの」

ラヘル「よかったわ」

エスト「結婚を破棄すること?」

ラヘル「ヨンドが滅びないこと」

エスト「その間にヨンドと情でも結んだの?」

ラヘル「同病相哀れむよ。わたしが母さんのせいでどれだけ悲惨だったかを正しく理解できるのはチェ・ヨンド一人なの」

タンの決断。

ウンサンが住むはずだった部屋に飾っておいたドリームキャッチャーを外すタン。

その後、兄に会いに行く。

ウォン「なに?」

タン「兄さんがしろということを全てするって言ったんだ。兄さんがアメリカに行けと言ったら行くよ。株式をすべて出せというなら差し出すよ。二度と戻ってくるなと言われれば戻ってこないよ。死ぬまで互いに会わずに生きようと言われればそう生きるよ。だから兄さん、父さんからオレからウンサンを救ってよ。おれがウンサンのことを滅ぼした。オレがアイツを好きで崖っぷちに追いやったって・・・。家、学校、友達、あいつが夢描いてた未来までオレが全て滅ぼした。ウンサンの傍にいようと最善を尽くしたけどどうしてあいつを守る方法がこれひとつなんだ?去るのがどうして方法でなければならないんだ?」

ウォン「おまえ今助けを求めるのか?争う気なのか?」

タン「兄さんがオレから奪うことのできるすべてのものを奪う機会を与えるんだよ。だから兄さんはウンサンが元々いた場所に戻れるようにしてやってくれ」

ウォン「二度とあの子に会わないという話か?それでいいのか?」

タン「最後に一度だけ会うよ」

最後の再会。

書店の鍵を閉め帰ろうとするウンサンだったが雨が降っているのに傘が無いため帰るに帰れない。

ふと道路の向かい側を見ると、傘をさしたタンが立っていた。

近づいてくるタン。

ウンサン「あなたがここにいてどうするのよ。あなたがこうしてまた現れたらわたしはどうすれば」

タン「すまない」

ウンサン「謝るなら行ってよ!あなたを避けて逃げてきたのにどうしてまたさがすのよ、どうして!」

タン「すまない」

タン「オレがめちゃくちゃにしたことは全て戻すよ。おまえが通う学校、おまえが住む家、友人たち、オレがいなかったおまえの日常・・・オレに会う前のお前にすべて戻すよ」

ウンサン「そんな必要はないわ。戻りたくはないの。わたしはここが楽で好き。あなたがすべきことはわたしがこれ以上他の都市に去らないようにすることよ。だからもう来ないで。あなたが来ればわたしはまた去らなければ・・・」

タン「もしかして初めて会った瞬間から今までオレがお前を苦しめてたのか?」

ウンサン「ええ」

タン「そうなのか・・・もう二度と来ないよ・・・手を握ってついて来いって言って、勇気を出せと言ってすまなかったな。さよなら、チャウンサン・・・」

傘をウンサンに手渡し、雨の中を去っていくタン。

泣き崩れるウンサン。

会長「その格好は・・・」

タン「オレはウンサンを探したよ。会ってきたよ、今」

会長「おまえはひどく正気を失ったな」

タン「そうだけど父さん。二度とはあの子に会わないよ。父さんが勝ちました。オレが負けました。だからあの子に触れるのはやめてください」

会長「足りない奴め。まったく女一人野暮ったく出すことに大ごとだとこの騒ぎなんだ」

タン「心が痛いじゃないか!辛くて恋しいじゃないか!生きるのがクソのようじゃないか!」

声を荒げるタン。

どうしてこうなのかとずぶ濡れのタンを心配してタオルで拭こうとするギエ。

だがタンは母の手を振り払って行ってしまう。

ギエ「タンどうしたの何があったの?・・・この子はまたどうして鍵を閉めて・・・タン、母さんが心配で・・・タン、キムタン、ドアをちょっと開けて!」

タンは部屋の中で暴れている。

物をこわし、手から血を流し・・・そしてタンの目つきが変わる。

キム会長もそれとなく様子を見に来る。

ヒョシンの傷心。

学校でも死んだように座っているタン。

けれど、ヒョンジュが入ってくると同時に教室を出て行く。

ヒョンジュ「チャイムが鳴ったのが聞こえなかった?」

全く聞こえてない様子だ。

ヒョンジュはヒョシンを呼ぶ。

ヒョンジュ「キムタン知ってるでしょ?生徒たちがあなたと一番仲がいいと言っていたんだけど」

ヒョシン「そうだけど」

ヒョンジュ「もしかして、タン。最近何かあったのかなって」

ヒョシン「それを聞こうとボクを呼んだんですか?」

ヒョンジュ「あなたは他の話がある?いまからでも受験の話をする?」

ヒョシン「ぼくがある女の子とキスしたところを見たじゃないですか?ぼくを呼んだなら、その話からしなければ。見ていたはずだけど」

ヒョンジュ「『好きな人ができたのね。それならもう心をつかんだかな?よかったわ』と思ったわ」

ヒョシン「ハァ〜、どうしてよかったなのか。ぼくが好きな人が誰かと知りながら・・・」

ヒョンジュ「タンの話に戻ってはダメかな?」

ヒョシン「タンの家庭教師もしてたのですか?どうしてこんなに関心を持ってるのですか?」

ヒョンジュ「知ってる人の弟よ」

ヒョシン「ウォン兄さんを知ってるのですか?どうして?大学の同門でもないし共通項が全く・・・もしかして、付き合ってたのですか?」

ヒョンジュ「いいえ」

ヒョシン「つきあってたのか・・・或いは現在付き合ってるのか・・・」

ヒョンジュ「ちがうったら」

ヒョシン「ぼくはすごくつまらなかっただろうね。行くよ。タンの話は恋人に聞いてよ」

言い去るヒョシン。

トレース。

タンはウンサンの暇つぶし方法をトレースして無料の映画を見たあとドリームキャッチャーのお店の前に行く。

そのお店には『賃貸問い合わせ』の張り紙がしてあった。

家に帰り、父の秘書と出くわす。

すれ違いざまに封筒を奪い取ると中からウンサンの写真が出てくる。

秘書「会長が位置を把握しろと」

そのまま無関心風に去っていくタン。

ウォンは見合い相手とカフェで会う。

相手は遅れてきた上に会長のため儀礼上結婚するなら連絡を、もちろんご飯は食べましょう、あとお茶も、恋人が待ってるのでと、かなり失礼な態度を取る。

ウォンは、そのまま一緒に来ればよかったのに、ご飯も食べ、お茶も飲んで、映画も一本見たことにしましょうと言い、先に席を立つ。

あなたの無礼な態度に疲れてと、捨てぜりふを残して。

そんなウォンに警察から電話がかかる。

行ってみるとタンがいた。

ウォン「無免許でスピード違反?ここはアメリカか?」

タン「いつまでいれば?オレ行ってもいいのかな?」

ウォン「おまえは方法を間違えた。こんなふうな反抗がおまえにとって得になるものか?」

すさまじい目つきのタン。

タン「反抗?は〜、悠長なことを言うな。ありがたくないか?兄さんが望むとおりに生きてるじゃないかオレは。少なくとも、うちの家族の中で兄さんの座を脅かす敵はいないじゃないか、もう。あ〜、オレたち家族じゃないよな。収拾して、兄さん。もしかして知ってる?オレがもっと兄さんの肩入れができるって」

タンを擁護するウォン。

会長「運転して?ますます見苦しいな。一体何をやっている」

タンのことで苦言を呈すキム会長。

ウォン「ご存知ありませんか?未熟な少年が大人のように耐えて、すべて潰れてしまう途中なのでしょう」

会長「潰れる前にしっかりしようとの考えがどうしてできない」

ウォン「タンはわたしがあいつを無視した18年の間、一様にわたしにノックしました。優しく正直に。その強固さは父さんが想像もできないでしょう。けれど、そんな子が今、全て壊れていってるんです。なにか感じることはないのですか?」

会長「聞きたくない。BSテレコムの孫娘と顔を合わせたのはどうなったのだ?」

ウォン「タンが好きな女の子を追い出されたのですか?」

会長「来春に結婚する日を決めろ。通信社が必要だわたしたちには」

ウォン「その女の子を追い出したのかって!」

会長「追い出して話すことに何がある?あの子はあの子の行く道を行き、わたしはわたしの言うことを言った」

ウォン「ハァ〜、私一人では(犠牲は)足りないですか?」

会長「お前が残っていたならわたしもタンにまでしなかっただろう。けれどお前がヒョンジュとそのザマなのに、わたしがタンをどうして見過ごせる?母方が充分でない者達が妻の家の恩恵も見なければどうやってビジネスをするというのだ?」

ウォン「わたしを少し信じる考えはないのですか?信じて任せる考えはないのですか?」

会長「BSテレコムヤン会長の孫娘、わたしの目の前に連れて来い。それで信じてやるから」

ウォン「それでわたしを信じるのですか?」

会長「行け、疲れた。最近すごく疲れる」

保健室で。

保健室にやってくるラヘル。

母とアイビーリーグの話をしたあと保健室にいるからと電話を切る。

メールが入る。

ヒョシン『保健室では静粛』

ヒョシンが送ってきた。

隣のベッドのカーテンを開けると笑顔で手を振るヒョシンがいた。

無言で閉め、自分のベッドのカーテンも閉めるラヘル。

ヒョシン『おまえはどうしてしきりにオレを見て慌てるんだ?』

メールしてくるヒョシン。

ラヘル『慌てるんじゃなくて荒唐なんだけど』(※慌てるとは漢字にすると「唐荒」となるので逆さにしたラヘル)

ヒョシン『どうして荒唐なんだ?』

ラヘル『あのこと、なかったコトにしてはダメ?』

ヒョシン『全校生徒が知っているが、そうしよう』

ラヘル『受験もしなかった高3が無駄に出席は真面目なのね。再試の準備はしないの?』

ヒョシンがラヘルのベッドのカーテンを開ける。

ヒョシン「しようか?再試」

ラヘル「再試じゃなければ何をしたいのよ?」

ヒョシン「おまえ、アジア青少年短編映画祭で金賞を受賞したのを見てないのか?その成績なら修能成績がなくても全国の映画科はすべてフリーパスなんだよ」

ラヘル「それなら、いったいやたら勉強はどうしてできるのよ?」

ヒョシン「知ってることが多いといいだろ?」

変な雰囲気になる二人。

ラヘル「頭がいたいわ」

カーテンを閉めるラヘル。

ミョンスの作業室。

ミョンス「お〜、DJのラインナップが半端じゃない!』

パーティーの情報をスマホで見て喜ぶミョンス。

ミョンス「これは行かなきゃな、チェ・ヨンド。明日だぞ」

ヨンド「どこで音楽を愛するフリをしてるんだ?クラブに女がいなくて、おまえが行くのか?」

チャニョン「女がすなわち音楽だろ」

ボナ「ハニー、それじゃあわたしのジャンルは何?」

と英語でチャニョンに問うボナ。

チャニョン「う〜ん、キャロル?」

ミョンス「デスメタル」

口を挟むミョンス。

ボナ「こっちに来なさいよ!」

怒って立ち上がるボナ。

ミョンス「お前一歩でも近づいてきたら、ユンチャニョンからお前を奪いとるぞ」

チャニョン「開いた口に打ち込むぞ」

拳を握りミョンスの胸ぐらを掴むチャニョン。

もちろん冗談だ。

けれど、

ボナ「まあ、嫉妬したわ」

喜ぶ。

ミョンス「は〜、利用された」

チャニョン「食えよ、心臓にいいんだぞ」

アーモンドを渡すチャニョン。

チャニョン「オレのボナ。いろんな男の心臓を早めて大変だな」

ミョンス「それはお前の考えだろ?」

がぶ飲みするようにアーモンドを食べるミョンス。

ボナ「それはそうと、キムタン、あのままにしておいていいの?警察騒ぎになって大変なんでしょ?今日も顔がすごく傷ついてたのだけど」

チャニョン「明日帝国コンサルの創立記念日なのに、キムタンがあの顔(傷だらけ)で行ってそれ以上傷つかなければいいんだけど」

無言のヨンド。

放棄。

案の定、キム会長の挨拶中タンの顔に視線が集中する。

その後、ミョンスが行っているパーティー会場から出てくるキムタン。

ヨンドも電話で知らされていた。

タンは酔っているようで、人にぶつかる。

人にぶつかったら謝れとおやじに絡まれるタン。

おやじを殴るタン。

まだ向かっていこうとするタンをヨンドが止める。

ヨンド「気温も寒いのに何してるんだ。やめろ」

オヤジ達とタンを引き離す。

殴り合いを始めるタンとヨンド。

そして、ふたりとも転がる。

タンは気力を失う。

ヨンド「チャウンサンに会いたければ、会いにいけばいいだろ?」

タン「行かない、もう・・・お前にやるよ・・・」

口から血を流し、はばかりもせず涙を流しながら歩道に倒れ込むタン。

それを見る複雑な表情のヨンド・・・。

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